中小企業の「人手不足」、採用しないで乗り切る方法は?
企業の人手不足が深刻になっています。店員不足により営業時間の短縮や店舗の閉鎖に踏み切るファミリーレストランや、ドライバーの長時間労働を緩和し待遇を改善するため、運送料の値上げや再配達の減少に取り組む宅配業者のニュースが報道されています。
しかし、中小企業にとっては、「人手不足」はもっと深刻な問題です。もともと余裕のない人員しか確保していない場合が多いからです。
では、採用しないで「人手不足」を乗り切る方法はないのでしょうか?
もちろん今まで3人が各自8時間でしていた仕事を、2人が12時間ずつでというのでは解決になりません。1人当たり・時間当たりの生産性を高めることが必要になってきます。当然、ルーティンワークを中心に、固定観念を払拭した仕事内容の見直しも必要となるでしょう。
【 生産性の向上には、2つのポイントがあります 】
① IT導入や設備導入、アウトソース(外部委託)の活用
人が行う業務のうち、設備等によって代替できるものを移行し、労働力不足と技術伝承の問題の改善を図ります。ラインの組み換えやレイアウトの変更等で省力化できる場合もあります。またネットワーク社会化が進む中で、アウトソースにより専門人材を活用する機会も増えてきています。
② 人材育成、職場環境の改善
技能の必要な業務はやはり人が中心になります。労働生産性の向上には、従業員の技能向上を目的とする人材育成が欠かせません。また育児や介護などで多様化する「働き方」を考慮した職場環境づくりにより、労働意欲と定着率が改善する例も見られます。
【 『人材開発支援助成金』 について 】
「人材育成に取り組みたいが、その費用を捻出するのが難しい」という経営者は多いでしょう。国では、職務に関連した知識・技能の習得や職場環境の改善等に取り組む企業に対し、その経費や習得時間の賃金の一部を助成する制度があります。
7月29日(土)は通常通り営業いたします。
竹村税理士事務所は『高品質の申告とサービスで、安心と幸せをお届けします』
本号の担当は、中小企業診断士 植田 でした。