ニュースレビュー『商品券を渡した先をメモしていますか?』
お中元やお歳暮、顧客の紹介を受けた際のお礼など、現金を渡すのは…という時に、便利に利用している商品券ですが、商品券を購入した際の領収書があれば、会社の費用に出来るという勘違いから、税務調査時に 費用を否認されるケースが見受けられます。
商品券に限った話ではありませんが、支払った領収書が会社の費用となるのは、『使途を特定し、業務の遂行上必要と認められる支出』である必要があります。
通常、会社に必要な物などを購入した際には、領収書に品名が記載されていたり、納品書や明細書、請求書などがあり、特に会社で何かの資料を用意しなくても、上記の要件は満たします。
しかし商品券を渡した際には、「いつ」「誰に」「何の為に」「いくら渡した」という、内容の分かる書類などを通常は相手から受けとらないため、分かりません。
会社が商品券の利用状況のわかる書類を用意しておき、税務調査時に提示出来ない場合には、否認(税務上、費用として認められないこと)の対象となります。
この記録がない商品券の費用の算入は、裁判でも争われましたが、使途が明らかにならない商品券は費用に出来ないとの判決が出ています。
口頭での説明や金額は一律だけど渡した人数が大勢で特に明細を作っていないなどの説明では、相当厳しくなります。
面倒だなと思われるでしょうが、日頃から利用状況を記録しておくことが、御社を守ることになります。 使途等の記録を徹底し、費用を無駄にしないようにして頂ければと思います。