暗号資産の税務上の取扱いについて
年明けからの値上がりを受けて、暗号資産(ビットコインやリップル等のいわゆる仮想通貨)に興味を持たれた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は暗号資産の税務上の取扱いについてお伝えします。
◎原則的には有価証券の取扱いに準ずる
暗号資産は購入・売却だけであれば、有価証券の取扱いに準じます。
収益は時価で計算し、購入時の価額をもとに原価を計算します。
また、ビットコインのような活発な市場が存在する暗号資産を法人が所有していた場合、事業年度終了時に時価評価して評価損益を計上します。
この点は、海外通貨の取扱いに準じていると言えます。
◎暗号資産固有の注意点
上記の通り、暗号資産の取扱いは有価証券や海外通貨に近いものと考えられますが、暗号資産特有の注意点もあります。
主なものが分裂とマイニングです。
【暗号資産の分裂】
暗号資産の発行元の事情により暗号資産が分裂して、新たに誕生した暗号資産を受け取ることがあります。
この場合、新たに暗号資産を手に入れてはいますが、取得した時点では取引相場が存在しないため、価値が無い=利益は発生しないことになります。
その後、売却や他の暗号資産と交換した際に、譲渡原価ゼロで収益を認識する事になります。
【マイニングによる取得】
自分のPCで暗号資産取引の処理に協力し、一定の条件のもと当該暗号資産を受け取ることをマイニングと言います。
マイニングで暗号資産を受け取った場合、受け取った時点の時価で収益を認識することになります。
◎取引毎の記録を残しましょう
正しく申告を行うためには、購入記録やマイニングによる取得の記録等、日々の記録を取っておくことが必要です。
スマホ等で簡単に参入できる反面、履歴の出力が困難なこともあるため、アプリ任せにせず、自身で記録してくことが大切です。
参考:国税庁 令和元年12月20日「仮想通貨に関する税務上の取扱いについて(情報)」
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本号の担当は 杉之原チーム でした。