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税理士法人 たけむらのお役立ちコラム

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ニュースレビュー『マンション購入のために支払った消費税が控除できない!?』(令和2年10月5日号)

2020.10.05

マンション購入のために支払った消費税が控除できない!?

今年、消費税に大きな改正がありました。
国税庁ホームページでは「居住用賃貸建物の取得等に係る仕入税額控除の制限」と題し、『事業者が、国内において行う居住用賃貸建物に係る課税仕入等の税額については、仕入税額控除の対象としないこととされました』 とあります。

皆さんが申告で納められている消費税がどのように計算されているかざっくり申し上げますと、その年度の収入に係った消費税から経費に係った消費税を引いた、残りの金額が納付する税額となっています。今回の改正で居住用賃貸建物、つまり賃貸用のマンションやアパートの購入費用や建設費用の消費税を引くことができなくなりました。
仮に取得に税抜で5,000万円かかったとするとその消費税500万円は納税額に影響することができなくなりました。支払ってそこで終わりです。かなり痛いですね。これから事業用に賃貸マンションを経営しようとしていた方にとっては強い逆風でしょう。

なぜこんなことになってしまったのでしょうか。その背景には、支払った消費税をなんとか返してもらおうと知恵を働かせた先人たちと国税庁の歴史があります。
先述したように、納税額は受け取った消費税から支払った消費税を引いて算定しますが、支払の消費税の方が大きかった場合はその分返ってきます。
例えばマンションを取得したその年度に賃貸を行わず、自動販売機を1つ設置した場合はどうなるでしょうか。その年度の売上は自動販売機のジュース売上だけ、片やマンション取得をしているため経費は莫大、となると支払った消費税のほとんどが返ってきますね。これは実際に行われていた策略です。

国税庁はこれまでの改正で、調整対象固定資産、高額特定資産を設定することでこれに対策してきました。しかしながら今度は、金(きん)の売買を繰り返すことでその対策も抜けてくる者たちが現れました(興味がある方は調べてみてください)。
これに対して国税庁はどのような改正をしてくるのか。興味を持っていた関係者は多いと思います。
しかし控除自体を制限する改正を予想できた人は、そう多くはなかったのではないでしょうか。税法の改正は「イタチごっこ」とよく称されますが、それに終止符を打つような改正だと言えます。

居住用建物の賃貸料は、賃借人を優遇するため非課税になっています。しかし取得に要した消費税の控除ができないとなると、家賃そのものに少し影響してくるのではないかという懸念もあります。

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本号の担当は 杉之原 チーム でした。

 

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