社会保険関係の改正(平成29年10月1日実施)
社会保険関係の法改正により、平成29年10月1日より実施されるものをお知らせします。
【最低賃金(地域別)の改定】
広島県では、現在の最低賃金793円から25円上昇し、818円に改定されました。産業別の最低賃金については、毎年12月末頃に改定されています。 時給を800円に設定されている会社も多いと思われますが、平成29年10月1日からは、時給の検討が必要です。時給のパートやアルバイトの方だけではなく、日給や月給の正社員の方も最低賃金違反にならないかどうか検討が必要です。 ちなみに近県の最低賃金は、岡山県:781円、愛媛県:739円、山口県:777円、島根県:740円、鳥取県:738円(10月6日から)、です。最低賃金額は、営業所等の所在地の県で適用されます。本店所在地の県ではありませんので、ご注意下さい。
【育児休業給付(雇用保険)の期間延長】
雇用保険加入者が育児のために休職する場合は育児休業給付を受給することができます。受給できる期間は、原則として子が1歳に達する前日までです。ただし保育所の空きがなく保育所に預けることができないなどの場合は、現在では子が1歳6ヶ月に達する前日まで延長できます。さらに平成29年10月1日からは、子が2歳に達する前日まで延長することができるようになりました。つまり、保育所の空きがない等の理由があれば、育児休業給付を約2年間受給することができます。 また、育児休業中の社会保険料は、本人負担分と会社負担分が免除される制度もあります。さらに育児休業を取得している期間について、育児休業者に変わる従業員を確保し、育児休業者を原職等に復帰させた場合は、両立支援助成金を利用できる場合があります。
【今後の改正について】
社会保険関係、労働関係の改正も度々行われます。すでに平成29年8月1日より、年金を受給するために必要な期間(保険料納付済等期間)が25年から10年に短縮され、年金を受給できる方が拡大しました。 また、現在は大企業だけに適用されている『1ヶ月60時間を超える残業について、残業代の割増率を25%ではなく50%とすること』を中小企業にも適用することを検討しています。今後の動向に注視しましょう。
竹村税理士事務所は本号の担当は、
『高品質の申告とサービスで、安心と幸せをお届けします』特定社会保険労務士 細谷 でした。